賢人のランニングフォーム その20 生理的湾曲と骨盤前傾

生理的湾曲を活かすランニングフォームとは?

こんにちはジローです。今回は生理的湾曲という観点からランニングフォームを考えていきたいと思います。骨盤の前傾を作り出すメカニズムと生理的湾曲を活かす身体の使い方をすることで、身体に負担が少なく効率的なランニングフォームを作る事ができます。今回は出来るだけ難しい表現は使わずに、RUN初心者の方でも解りやすいように簡単にお話を進めていきたいと思います。

 

生理的湾曲とは脊柱(いわゆる背骨)の湾曲の事を示します。脊柱は緑の矢印で示した腰椎、赤い矢印で示した胸椎、青い矢印で示した頸椎に分ける事ができます。各々の椎骨は関節によって繋がっていて、腰椎は前湾のカーブ、胸椎は後湾のカーブ、頸椎は前湾のカーブを形成するのが一般的であると言われています。この脊柱全体を形成するカーブの事を生理的湾曲と言います

脊柱は身体を支える柱です。建造物の柱であればカーブせずに真直ぐであるのが普通ですね。しかし人間の身体の柱は建造物とは異なり「動く」という重要な役割があるために生理的湾曲のある柱となっているのですね。従ってランニングフォームを考える場合にも生理的湾曲を活かす必要性があるのです

ランニングフォームに特化して生理的湾曲を考える場合には、推進力の発生と衝撃の吸収という2つの役割が求められます。仮に脊柱が真直ぐであった場合には推進力を脊柱で生み出すのは困難である事は容易に想像できるでしょうし、衝撃の吸収は言わずもがなですね。

生理的湾曲は単に腰椎前湾、胸椎後湾、頸椎前湾があれば良いというものではありません。ランニングフォームの中でこの生理的湾曲をいかに連動させるかが重要になってくるわけですね。その最大のポイントは第5腰椎に前方への力のベクトルを加えるという事ですね

第5腰椎にどのように前方への力のベクトルを加えるか?

では第5腰椎に前方への力のベクトルをどの様に加えるかということですが、第5腰椎に前方への力を加えるとはどのような事なのでしょう?

解りやすいイメージとしては上の画像のように黄色い矢印の方向へ力を加える訳ですね。しかしこの時に重要なのは、単に腰に力を入れて腰を前に突き出す事ではありません。生理的湾曲が機能的に働くには脊柱全体としては無駄な力が入らずに、生理的湾曲が出来るだけニュートラルとなる状態になる事が理想的です。

つまり生理的湾曲は結果として発生する事が望ましい訳ですね。この生理的湾曲を結果として発生させる方法が当ブログで推奨する「賢人のランニングフォームその4 誰も知らない骨盤の前傾の正体」でお話した「股関節の内旋内転を伴う骨盤の前傾」になるのですね。

上の画像のように骨盤の前傾を伴う事で生理的湾曲が形成されるのがポイントですね。青い円は大腿骨頭を示しています。大腿骨頭が後方上方へ向く事で回転軸となり、大腿骨頭を回転軸として骨盤はピンクの矢印の方向へ前方への回転を伴った傾斜をします。これが骨盤の前傾ですね。

この骨盤の前傾が発生することにより第5腰椎は前方への力のベクトルが加えられ、生理的湾曲が発生するのですね。骨盤の前傾という土台が出来た結果として、それに連動した生理的湾曲が形成されるのです。その連動によって前方への推進力と衝撃吸収の準備が整う訳ですね。

ランニングフォームで重要な生理的湾曲は、第5腰椎に前方への力のベクトルが加わっていないと機能しません。形として生理的湾曲があったとしても第5腰椎に前方への力のベクトルが加わっていなければ、単に生理的湾曲が存在するだけになってしまいます。

RUN初心者の人が陥りやすい骨盤の前傾への誤解

さて私ジローは個人的にランニングフォームの指導をさせて頂いている方が何人もいるのですが、最初は骨盤の前傾というものを理解するのが難しいという方が何人もいらっしゃいます。これは説明が下手な私の不徳の致すところですが、RUN初心者の方が誤解しやすいポイントについてお話したいと思います。

上の画像のように腰に力を入れて腰を前方に突き出すようにするのが骨盤の前傾であるという認識の方が多くいらっしゃいます。骨盤の前傾というからには何に対して骨盤が前傾するのかという明確な基準がなければなりません。腰を前方に突き出しただけの姿勢は、ただ腰を前方に突き出しただけですね。この状態で走るのは逆に難しくなります。

骨盤の前傾とは大腿骨頭を回転軸とした骨盤の前方への回転を伴う傾斜です。従って基準点は股関節であり股関節の構成要素である大腿骨に対して前傾する訳ですね。そしてこの骨盤の前傾は生理的湾曲を生み出すには2段階のステップを踏みます。

まずは股関節の内旋内転のポジションから発生する、大腿骨頭を回転軸とする骨盤の回転を伴う前傾ですね。上の画像では黄色で示した大腿骨頭を回転軸として、仙骨と腸骨が一つのユニットとして緑で示した矢印の方向に回転します。これが第一段階ですね。

もう一つの動きは股関節の内旋内転により、寛骨臼の後方から仙骨上部への力が発生します。この力により仙骨上部は前下方に押し出されます。この力により腸骨に対して仙骨は前方に移動します。これが第二段階ですね。

この2段階の動きが発生することにより、上の画像のように第5腰椎には赤い矢印で示した前方への力のベクトルが加えられます。この動きの連動により今回お話した機能的な生理的湾曲が発生する訳ですね。

上の画像のように骨盤の前傾を伴って生理的湾曲が発生しても、見た目的には腰を前に突き出しただけの姿勢とさほど違いは見られません。しかしながら生理的湾曲を発生させている機序が全く違いますので、見た目的には一緒でも機能的には全く別物になります。ここがRUN初心者の方が骨盤の前傾を誤解する最大の要因ではないかと考えています。

骨盤の前傾は腰に負担がかかるという誤解

骨盤の前傾は腰に負担が掛かると訴える方もいらっしゃいます。しかしそこには理由があります。その理由が理解できれば骨盤の前傾は圧倒的に有利な身体のポジションとなって恩恵をもたらします。

そもそも多くの人は骨盤の前傾という状態で生活していないという所にあります。当ブログで偉そうに理屈を並べている私ジローも20年程前までは骨盤の前傾どころか真逆の後傾で生活をしておりました。当時は腰痛がひどく左足の座骨神経痛に悩まされていました。痛みで歩けなくなるほど重症でしたね。

しかし腕の良い先生に治療して頂いたおかげで痛みからは回復し、身体のメカニズムを研究する機会にも恵まれましたので合理的な骨盤の前傾のメカニズムが理解出来ました。日常生活でも骨盤前傾で過ごしていますが過去のような腰痛に悩まされる事もなく、毎日早朝RUNを行ってもケガをする事もありませんね。

つまり大きな理由はRUNの時だけ骨盤の前傾に転換する事で身体にとっては負担になる可能性があると言う事ですね。RUNをケガする事なく長く継続するためには、普段の生活での姿勢や歩く姿勢も骨盤の前傾を心掛けるべきであると私ジローは考えています。しかし無暗に骨盤の前傾を最初から続けるべきではありません

私は腰痛で悩んでいる人に身体の使い方を指導させて頂く事があるのですが、多くの場合には股関節の内旋内転を伴う骨盤の前傾を始めて練習した時に、仙骨上部に強い負担を訴える方が圧倒的に多いですね。これは今までと180度違う身体の使い方をするためですね

骨盤を前傾させる練習は徐々に行わなければなりません。始めは立った状態で練習します。立った状態で負担を感じなくなったら歩くときも骨盤の前傾を維持する練習をします。これを習得できると身体の状態は改善されてきます。

骨盤の前傾や機能的な生理的湾曲は身体にとっては本来はニュートラルなポジションです。ニュートラルなポジションを維持できれば身体は機能的に向上しますし負担は減っていきます。まずはニュートラルなポジション適応できる訓練をしなくてはならないのですね。

RUNをする方であれば少しづつ骨盤の前傾で走れるようにすべきですね。身体を徐々に適応させていく必要があります。私ジローもそうでしたが骨盤の前傾で最初から上手に走れる人はあまりいません。少しづつ積み重ねていくと将来的に大きな成果となって現れますね。

生理的湾曲と骨盤の前傾のまとめ

いかがでしたでしょうか?生理的湾曲と骨盤の前傾のランニングフォームでの重要性。今回の内容は生理的湾曲にスポットを当ててみましたが、骨盤の前傾への誤解という事も大きなテーマでありました。個人レベルで骨盤の前傾や生理的湾曲の理解が深められれば、RUNのパフォーマンスの向上のみならず、QOL(生活の質)の向上にも繋がる重要な項目であると私ジローは考えております。皆様もぜひ骨盤の前傾というものを考えてみてはいかがでしょうか!ではまた次回!

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